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記憶に残るのはスマホ?手書き?

一般
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覚えやすいのはスマホ?紙?

最近では手帳とかノートを持たない人が増えています。

確かにスマホ一つでスケジュールもメモもできてしまうのでお手軽便利ですよね。

ペーパーレスにもなりますし。

会議などでも「書記役」が議事内容をインプットし、そのパソコンの画面をプロジェクターで投影する、ということも行われています。

確かに便利にはなりましたし、メモをとる間も議論に集中できそうで良いことのようですが、昔は「書いて覚える」と教えられてきたのに、「書く」と「書かない」で覚えるということに対して影響はどうなのでしょうか?

といった疑問に答えるような研究発表がありました。

東京大学などの研究チームから、

「紙の手帳にスケジュールを書き留めると、電子機器を使うときより短時間で記憶ができる」という結果が、海外専門誌に発表されました。

テストとは

  • 18〜29歳の男女に、ある文章から14のイベント日程を抜き出して記録する課題。
  1. 紙の手帳にペンで書き込む。
  2. タブレットに専用ペンで書き込む。
  3. スマホに入力する。
  • という3グループに16人ずつ分かれて行われました。

結果は

  • 紙の手帳を使ったグループは、他のグループに比べて、全ての日程を書き終えるまでの時間が25%短かった
  • 1時間後にイベントの日時、内容などを思い出してもらうテストをしたところ、正解率は3グループとも差がなかった

このことから、紙の手帳を使ったグループは他にグループよりも短時間で記憶を定着できたと推測できます。

また、一定の直接的な設問についての成績では、手帳グループがタブレットグループよりも高いという結果が示されています。

研究では

テスト中の脳の活動状態を観察していました。

  • 言語処理に適した前頭葉
  • 記憶処理に関する海馬
  • 視覚を司る領域

でそれぞれ血流がより多くなり、活発に働いている様子が観測されています。

このことから記憶には「言語化・記憶の想起・視覚的イメージ」などの脳メカニズムが関与していると考えられるとしています。

この結果について

「教育の場で電子機器が多用されているが、紙媒体の方が記憶がより定着しやすいことが示された。

脳で扱う情報が多くなることで豊かな創造性につながるはずだ。」

とのコメントが出されています。

まとめ

最近では紙資源の節約とか、経費削減・効率化を重視することから使用メディアのデジタル化が進んでいます。

リモートワークや「印鑑の廃止」の流れで、ますます「紙に書く」必然性が無くなることから、さらにビジネスシーンでの紙離れは進んでいくと考えられます。

情報の管理を考えるとデジタル機器が圧倒的に有利ですが、この実験からはまだ「書いて覚える」ことの優位性が立証されました。

データが管理されれば「覚えておくこと」自体が減るのかもしれませんが、この実験結果からは「手書き」による脳の活性も確認されていますので、頭を使うためにという意味でも手書きをしましょう。

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