カクテルといえばおしゃれなイメージですね。
とはいうものの、通でもないとなかなかその種類はわからないものです。
でも知れば知るほど奥が深いカクテルの世界を一緒に探りましょう。
カクテルとは?
カクテル(英: cocktail)とは、ベース(基酒)となる酒に、他の酒またはジュースなどを混ぜて作るアルコール飲料のこと。混酒。ただし、アルコール分を含まないか、1%未満程度のノンアルコールカクテルもある。
Wikipediaより
言ってしまえば、混ぜれば全部カクテルってこと。
一番単純なものだと水割りも立派なカクテルなのです。
カクテルの歴史
カクテルの歴史は意外に古く、古代ローマや古代エジプト、古代ギリシャの時代には既に存在していたと言われています。
当時は劣化や酸化を防ぐためにワインを加熱濃縮をし、草根木皮や泥を混ぜて保存し、水で薄めて飲むのが一般的でした。
「酒+何か」を混ぜるという定義に当てはまるので、これもカクテルと考えられます。
今のような形になったのは1876年に製氷機が発明されてからのことです。
カクテルの種類

カクテルの分類
- アペリティフ:フランス語で「食前酒」の意味。
- コールドドリンク:完成時の温度が低いカクテル。対義語はホットドリンク。
- ショートドリンク (ショートカクテル):短時間で飲み干すのに適したカクテル。対義語はロングドリンク。
- ディジェスティフ:フランス語で「食後酒」の意味。
- ホットドリンク:完成時の温度が高いカクテル。
- ロングドリンク (ロングカクテル):のんびりと時間をかけて味わうのに適したカクテル。
カクテルのベース酒
- ジンベース
ジントニック、ジンフィズ、ギムレット、マティーニなど - ラムベース
モヒート、ダイキリなど - ウォッカベース
モスコミュール、バラライカ、ソルティドッグなど - テキーラベース
マタドール、マルガリータなど - ブランデーベース
アレキサンダー、サイドカーなど - ウィスキーベース
キングスバレー、マンハッタンなど - ワインベース
キールロワイヤル、バンブーなど - リキュールベース
バレンシア、グラスホッパーなど - ビールベース
レッドアイなど
カクテルの技法
カクテルというとシェイカーで混ぜるイメージが強いですが、全てがそうという訳ではなく混ぜ方にも種類があります。
- ビルド
直接グラスに氷や酒類などの材料を注いで作る技法。
この方法で冷たいロングカクテルを作る場合で氷を使用する時は、予めグラスに氷を入れた上で、その他の材料を入れます。
この方法で作った場合、グラスに材料を注いだ後でしばしばステア(混ぜること)が行われます。 - ステア
混ざりやすい幾つかの材料を、氷を入れたミキシンググラスに注ぎ、バースプーンなどで手早くかき混ぜる技法。
この技法は、材料を混合することだけでなく冷却することも目的とします。 - シェイク
シェイカーに氷と共に材料を入れ、シェイカーを振ることにより材料を混ぜる技法。
この技法は、材料を混合することと冷却することを、主な目的としています。 - ブレンド
ブレンダー(ミキサー)を使い、材料とクラッシュドアイスを細かく混ぜる技法。
フローズンスタイルのカクテルはこの技法で作られます。 - フロート
比重の違う液体を混ざらないように静かに注ぎ、重ねる技法。
カクテルのスタイルを指す場合は、2種類の液体を使って作ったプース・カフェ・スタイルのカクテルのことを言います。
カクテルのスタイル

- エッグノッグ
酒と卵とミルクと甘味料を使ったカクテル。
フリップとは違い、ミルクも入っています。
ホットで作る場合とコールドで作る場合とがあります。 - クーラー
蒸留酒に、酸味(レモンやライムの果汁)と甘味料を加え、炭酸飲料(炭酸水も含む)で割ったカクテル。
ボストン・クーラー、モスコー・ミュールなどが、このスタイルのカクテル。 - コリンズ
蒸留酒にレモンジュースと砂糖などの甘味料を加え、炭酸水で割ったカクテル。
フィズより甘く、量はとても多い。サワーよりも酸味は少ない。トム・コリンズなどが、このスタイルのカクテル。 - サワー
蒸留酒にレモンジュースと砂糖などの甘味料を加え、炭酸水で割ったカクテル。場合によっては、炭酸水の代わりにスパークリング・ワインで割ることもある。フィズやコリンズよりも、酸味が強い。炭酸水で割るレシピと割らないレシピがある。 - ジュレップ
酒にミントの葉(若芽など茎を含む場合もあり)と甘味料を加え、多量の氷で満たしたカクテル。
氷は、クラッシュド・アイスを使用します。
ミント・ジュレップ、ラム・ジュレップなどがこのスタイルのカクテル。 - スリング
蒸留酒にレモンジュースと甘味料を加え、それを水(冷水か、お湯)や炭酸水やジンジャー・エールなどで割ったカクテル。
ホットで作る場合とコールドで作る場合とがあります。 - トデー
蒸留酒に甘味料を加え、それを熱湯で割ったカクテル。 - ハーフ・アンド・ハーフ
2種類の材料を、等量ずつ混ぜて作るカクテル。
ブラック・ベルベットなどが、このスタイルのカクテル。
ただし、日本では、スタウト(黒ビール)と黒ビール以外のビール(主にピルスナー)を、半々で混ぜたカクテルのことを、ハーフ・アンド・ハーフと呼ぶこともある。しかし、本来、ハーフ・アンド・ハーフとは、カクテルのスタイルの1種を指す語です。 - フィズ
蒸留酒やカクテルに甘味料、酸味料を加え、炭酸水で割ったロングドリンク。
コリンズより甘くなく、サワーよりも酸味は少ないものです。 - プース・カフェ
2種類以上の比重が違う飲料(蒸留酒、リキュール、シロップなど)を、比重の重い順から、混ざらないようにそっとグラスに注ぎ、グラスの中で層状になっているもの。
「プース・カフェ」とはフランス語で「コーヒーを押しやる」という意味で、食後のコーヒーの後や代わりとして飲むカクテルという意味合いがあります。 - フリップ
料理などで用いる「ホイップ」と同義。
酒に卵と甘味料を加えて、十分にシェイクする。近年では手動でシェイクするのではなくブレンダーを用いることも多い。 - フローズン
氷と共にミキサー(バー・ブレンダー)にかけてしまうことで、シャーベット状に仕上げたカクテル。氷は通常、クラッシュド・アイスを使用します。 - フロート
比重の違う液体を混ざらないように静かにそそぎ、重ねたカクテル。
プース・カフェとは違って、3種類以上の材料は使用しません。 - パンチ
蒸留酒やワインに果汁、フルーツ、氷を加えたもの。
大型のパンチボウルで作り、パーティなどで利用されることも多い。 - リッキー
蒸留酒にライムやレモンなどの果肉と炭酸水を加えるカクテル。マドラーで果肉を潰して味を調整する。
19世紀末にワシントンD.C.のレストランで夏季の飲料として考案されたとされる。
カクテルに関するオススメ本
詳しく学びたければこの本がオススメ
気軽に読める漫画で学ぶ
プロのバーテンダーさんも呼んでいるという噂の漫画で詳しくなろう。
古谷三敏 漫画アクション(双葉社)<br>『ダメおやじ』でお馴染みの大ベテラン・古谷三敏の長期連載作品にして、代表作。置いてない酒はないと豪語するマスターが経営するBARレモン・ハート。やってくるお客のリクエストに応えて、毎回一つのお酒を取り上げ、マスター得意の薀蓄(うんちく)が語られます。バーマンを志す者はこっそりこの漫画を読んで勉強しているとか。読んで楽しく酒の知識を得られる酒漫画の決定版的作品です。
ただのうんちくマンガじゃない
ちょっと素敵な登場人物とお酒にまつわるドラマ。
楽しくマンガを読みながらお酒に詳しくなれる。
(原作)城アラキ ,(漫画) 長友健篩 <br>集英社 ヤングジャンプコミックス<br>かつて世界的なコンクールで優勝したこともある天才バーテンダー・佐々倉溜 。
まとめ
ひとことにカクテルといってもなかなか奥が深く、簡単にご紹介できるものではありません。
この記事ではざっくり分け方を解説しました。
種類やスタイルからお好みのカクテルを探してみては?
ここまでお付き合いありがとうございました。