この記事には成人向け表現が含まれています。閲覧の際にはご注意ください。
「3年ぶりに彼氏ができましたした」
「良かったじゃん。てことはやったの?」
「3年ぶりなんでちょっと痛かったけど」
「私もしばらくしてないな」
「彼氏もしばらくいないし」
友達との会話で見栄を張って答えたまい子の「しばらく」とは、生まれてからこのかた・・・早い話が「未経験」。
会社に行けば「保育園から連絡が来たので早退」「彼氏と約束があるので残業できない」と、彼氏いない歴=年齢のまい子には経験のない話ばかり。
「イケメン」同僚の大人対応にも素直な気持ちで応じられないまい子の苦悩は・・・
30代処女が抱える性的コンプレックスの行方とは…!? ごく普通の会社員・まい子には人に知られたくない悩みがあった。それは30歳を超えても性体験がないこと。劣等感に悶々とする彼女は自分を変えるべく行動を起こす。誰もが心当たりがありそうな、言葉にならない思いをあぶり出す現代の冒険譚。
内容紹介から引用
作者
板倉梓
日本の女性漫画家、同人作家、東京在住、既婚。(WikiPediaより)
女性漫画家さんらしい「スッキリした」見やすい絵。
成人マンガが主な活動場所なので、エログロ要素がある作品でありながら、絵からはネガティブなイメージが感じられない。
個人的には好感が持てる、好きな絵です。
あらすじ
まい子は30歳を過ぎても、エッチどころか交際もしたことが無い「こじらせ系女子」。
友人との会話もわかったような顔をして(無理して)ついていくが実際は全くついていけず、コンプレックスしか残らない。
会社ではオールドミスと思われる先輩に「いい歳して」とどやされ、でもイケメン男子には慰められる日々。
そのイケメン男子にもまい子は「真実を知られたら引くんだろうな」と思い心を開けないでいる。
ある時、オールドミス(=自分の同類)と思っていた先輩に「10年一緒に住んでるよ」と言われショックを受けるまい子。
初恋でキスから先には勇気が無くて進めなかった。
カルチャースクールで出会った男には簡単に思われ嫌な思いをした。
いろいろな思いを経て、もう世の中の「彼氏彼女」「家族連れ」を見ると、「嫌な妄想」しか浮かばなくなるまい子。
コピー機修理の「若い男性」にもちょっとときめいてしまう。
こんなこじらせ系まい子のコンプレックスを中心に、「先輩女子」の苦悩、イケメン男子の秘密など、自分のまわりにも「もしかしたらあるかも知れない」エピソード満載です。
まとめ
「瓜を破る」というタイトル。
「破瓜(はか)」という女性の初体験を表す文学的表現からきています。(と思います)
本来の意味は「数え年の16歳」ということですが、まい子の歳は・・・それとも心が未成熟で「破瓜」の歳ということなのか?
もしかしたらあなたは「まい子のパターン」かも知れない、と考えさせられるマンガです。
とかく男性側からの「二人きりで飲みに行けたらOKでしょ?」的な安易な発想の成れの果て?
「いやいや、そこからが大変なところで、焦ったら実るものも実らないよね」
みたいなところとか、人それぞれの悩みやコンプレックスに切り込んだ、男性・女性に関係なく読んでみて欲しい作品です。
